演奏会当日

　ここに眠れない旨書いてから２時間後、混濁した意識のままどうにか起床。とりあえず冷水シャワーで強制的に目を覚ます（と言うか根本的に俺の部屋のシャワーは水道直結だからお湯が出ない）。まだ不十分だったのでコーヒーメーカーに通常の倍量の粉をセットしてVery Strongなコーヒーを。これでどうにか運転できる状態になったので立川へ。
　レンタカーの営業所の前に来ると、一番前に派手なメタリックオレンジのキューブが停まっている。まさかこれじゃ無いよな…と思いつつ手続きをするとはたしてその車。ちょっと恥ずかしい思いをしながら、カーステレオで渡辺美里を流しつつ大学へと車を走らせる。
　大学で荷物の搬入を行おうとすると搬入班が一人来ない。車での搬入が決まったのが前日の夜という事もあってちょっと情報が錯綜していたのが原因だったのだが、ここで一抹の不安が。どうにか荷物を詰め込み、男５人でキューブにフル乗車。どうにも盛り上がりませんな。
　道路は思いの外空いてて、電車で行った先発隊よりも早く新宿に到着。荷物を会場に運び込んで、さぁ練習するかと気合いを入れてたらアクシデント発生。実は要らない荷物まで持って着てしまっていて、国立までもう一往復しなければならない事に。折しも時間は首都高が一番混む時間帯。居眠りしてもまずいので話し相手の後輩を一人半ば拉致するかの様に助手席に乗せて出発。首都高は混んでたけれども高井戸から先は雨の中追い越し車線を疾走。アクセル踏みっぱなし。隣の後輩は青い顔してたけど無問題。
　国立〜新宿〜国立〜新宿のうんざりするドライブを済ませたのが１３時。さすがにちょっと疲れたので、車を新宿の営業所で返してから、会場の楽屋でちょっと仮眠を。その後はリハーサル、写真撮影（僕がやった）、本番直前発声練習とあっという間に。なかなか本番に向けてテンションを上げる事が出来なかったのが残念。後輩、特に新入生は結構緊張していたみたいだけど。
　本番のクオリティ自体についてはまぁ満足できるものでは無かったにしろ、それほど後悔が残る物でも無いと言ったところか。こう言うときつい言い方になるかもしれないけど、やる事成す事全て後手後手に回った感が否めない。ま、今回の反省を生かして今後どうやって建て直して行くかが後輩達の腕の見せ所かなと。無論、僕も最後の演奏会に向けて努力しなければならないんだけど。
　打ち上げは、以前会った事が有る面子がいたりしてまぁまぁ楽しかった。ただ、後輩達が馬鹿なゲームをやってまして…。一個のグラスを数名で囲んで、順番にピッチャーからビールを注いでいくと。そしてちょっとでもこぼした人がそのグラスを全部飲むと言うゲーム。同じ表面張力の限界に挑むゲームだったら、交互にコインを入れていくゲームにしなよ…アラン・ドロンとチャールズ・ブロンソンがこの映画でやってたみたいに。

さらば友よ [DVD]